株式会社バレーフィールド主催のオンラインセミナー「税理士業務のAI活用術 超入門」に、講師として登壇しました。
開催は2026年7月28日・8月5日・8月6日の全3回です。
税理士・会計事務所の方に向けて、AIを実務にどう取り入れるかをお話ししました。
ツールの紹介ではなく、「どこから手を付けるか」
AIの話になると、どうしても「どのツールを使うか」から始まりがちです。
ただ、現場で本当に詰まっているのは、ツールを知らないことではありません。
情報がどこにあるか分からない。担当者ごとに保存場所も手順も違う。そもそも、今の業務の流れが書き出されていない。
ここが整理されないままAIを入れても、日常業務には定着しにくくなります。
そのため今回は、ツールの紹介ではなく「どこから手を付けるか」に絞ってお話ししました。
NOMADSYNC WORKS が考える3つの順番
1. 業務を整理する
最初にやるのは、AIの導入ではありません。業務の棚卸しです。
誰が、いつ、どの情報を見て、何を判断しているのか。紙とデータが混ざっている場所はどこか。担当者ごとに手順が違っているのはどの作業か。探すのに時間がかかっている情報は何か。
まず、これらを書き出すところから始めます。この段階では、AIはまだ登場しません。
2. AIに仕事を教える
業務の流れが見えたら、次はAIに「自分たちの見方」を渡します。ここを飛ばすと、AIはもっともらしいけれど使えない文章を返してきます。
たとえば月次報告書であれば、試算表だけを渡しても意味のあるコメントは出てきません。前年同月との比較、その月の特殊な事情、経営者との打合せで出た話、継続して見ている論点。こうした前提を一緒に渡してはじめて、使える文章になります。
AIに判断を丸投げするのではなく、人が見ていることを、伝わる文章に整えるために使います。
3. AIが働ける環境を整える
最後に、その前提を毎回入力しなくて済むようにします。顧問先ごとの情報、過去のやりとり、判断の基準を、AIが参照できる場所に置いておく。
そこまで進めると、短い指示でも結果を揃えやすくなります。指示が短くて済むのではなく、渡している前提が厚い、という状態です。
セミナーでお見せしたこと
セミナーでは、日常業務をその場で実演しました。メールの返信案づくり、Excelでの集計、打合せ音声の要約、月次報告書の作成といった内容です。
どの場面でも共通してお伝えしたのは、AIに丸投げするのではなく、判断の材料をこちらから渡すという考え方でした。
NOMADSYNC WORKS の支援について
当社では、AIを導入すること自体を目的にしていません。
先に業務の流れを書き出し、情報をデータとして扱える形に整える。そのうえで、任せられるところを少しずつ増やしていく。この順番を守ることを大事にしています。
派手な自動化の手前に、たいていは整理されていない情報があります。そこから一緒に見直すところが、当社の入口です。
今後も、セミナー・研修への登壇や、実務でのAI活用支援についてお知らせしていきます。「何から手を付ければいいか分からない」という段階でのご相談も承っています。

